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2011/07/28 (Thu) 夜の気配、朝の気配、昼の気配。

 夏の夜。

おうちに帰ってきています。

母ももう寝てしまって、扇風機の回る音以外何の音もしていない。静か。

ふと、お部屋の隅に寝ていた年老いた猫がたちあがり、のっそりのっそり歩いていきました。
すっかり痩せてしまった震える足で一歩一歩。

部屋には今日引き取ってきた祖母の荷物が山積みに積まれており、隣の部屋で仏壇の前で寝てる母。
年老いた家。

かつてこの家には、若い父がいて、母がいて、走り回るいたずらな小さな私たち姉妹がいて、それを目を丸くして見守る祖母がいて、
壁には私たちが描いたでたらめな絵を父が喜んでいっぱい貼っていてくれていて、
遊び道具を散乱させては母に大きな声で怒られて、
お庭に水路を作るために、スコップで穴だらけに掘って水浸しにして、そのまんまお風呂にざぶんと飛び込んだり。

この家がね…って、ぐるりと見渡してみる。




もうきっと呆けてしまっている年老いた犬が、あ~ん、あ~んと早朝に鳴くのでなんだか早くに目が覚めてしまった。
暑い。
遠くに遠くに蝉の声がする。
昨夜話した人が「蝉が鳴き始めたよ」といっていたけど、ホント、蝉、鳴き始めたね。
シャーシャーって。
なんだか蝉の声って茶筅でシャカシャカやってるみたいな音だなぁ、
なんて思いながらボンヤリしていると、
蝉の声がだんだんと二重奏三重奏って大きくなって、それに張り合うようにうちの呆け犬があ~ん、あ~んって鳴いている。
右耳に蝉。左耳に犬。
ステレオだな~zzzz。みたいな。


ずっとなんとなく寝てるような起きてるようなでぼんやりとして、
お昼頃に観念して起きてきました。
おうちに昨夜漂っていた不安な静けさは消えていて、光に植物が照らされていました。

     110728_1237~02

猫はやっぱりおんなじところで体を横たえています。
どこを見ているのか分からない目でぼんやり動かないので、時々不安になってじっとのぞいてみると、何か殺気でも感じたのかはっと起き上ってこちらを見るので、安心して視線を外すとまた同じように横になっているのです。
猫ちゃん。猫ちゃん。

     110728_1235~02


 何もする気にならなくて、のんびりとワンピースを仕上げます。

 何だか気合入れてやらなきゃなことはいろいろとあるんですが、何だか今日はぼんやりを許そうと思って。

     110728_1251~01


 ワンピース。可愛くできました。

 光が当たっていても、やっぱりこの家はかつての家とは違っていて、静かに時が止まったような、そんな場所です。
 父親がいて、母親がいて、成長する子供がいてといった、生産と消費と、ダイナミックに躍動する命があってといったものがないからでしょうか。

 何だか頼りない女三人が、父の残してくれたものの中でわずかにここに足をとどまらせ、どこへともつかない海のような中で何となく泳いでみたりしているような、そして今は母と年老いた動物たちが、静かにここで息をしているような。そんなそんな家ですね。


 私が帰ってきて、この土地で生産を始め、母もその生産活動に加わり始め、
何かこの家の空気も変わっていくのでしょうかね。

     110728_1236~03


 
 昨夜、昔の旅日記をパラパラと見ていまして、京都の建仁寺を訪ねた時のものを見ていたら、建仁寺の襖絵が橋本関雪だったことにこの度気がつきました。
 橋本関雪に関しては、私はこの日記の数年後に白沙村荘という彼のアトリエとお庭を訪ね、そのお庭が本当に大好きになってそれ以来時々訪ねているのです。そこの展示室で彼の絵も見てはいるのですが、正直そこまで絵はお庭ほどには訴えてくるものはなかったはずなのですが…。
 ですが、改めて見たこの建仁寺の「生々流転」という襖絵がとっても良くてびっくりしました。

 「生々流転」

その説明文
 (前略)~波間に浮かぶ小さな丸太に一羽の鳥が安らかに眠っている。~(中略)~雨と風の構図で人生の波乱をあらわし、その嵐を乗り越えるものは禅的体験であり、澄んだ月光のような境地になれると力強く訴えている。
~(後略)

 
 何だかとりとめのない徒然です。
頭回っていないので…。







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あ、この感じ、なんだか好きです。

ぼやぼやととりとめもなく流れ去るものの奥から、何か濃密な気配が立ち昇ってきそうな……。
って、勝手な解釈ですが。

2011/07/28 21:27 | 幻燈工房 [ 編集 ]


幻燈工房ちゃん 

 ありがとう。

 気配をね、書きたかったの。

 幻燈ちゃんにいいねって言われたなら、ちょっとは気配が書けたかなって思うよね。

 幻燈ちゃんの文章も首を長~くして待っているのよ。

2011/07/29 00:46 | アンネリダ [ 編集 ]


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